2次元は世界を救う

サブカルチャー/ライトノベル関連/アニメ、音楽、一般小説、の感想レビュー/たまに野球など気ままにやっていきます。

Just Because! 小説 感想/紹介

初めまして、友哉(ともや)と申します。このはてなブログが初ブログの初心者です。稚拙な文章が続くと思いますが、そこは目を瞑って暖かく見ていただけると幸いです。

 

主にサブカルチャーの代表格のアニメ、その原作のライトノベルを中心に情報発信、感想、考察等々やっていきたいと思っています。

Just Because! (メディアワークス文庫)

Just Because! (メディアワークス文庫)

 

そこで今回、私のブログ初投稿にして初感想レビューする作品は、2017年秋アニメ(10月~12月)で放送のアニメの原作小説となるJust Because!です。

 

いきなり、ライトノベルじゃねぇじゃんとか思われた方も中にはいるかもしれませんが、私の勝手なライトノベルの一つの定義としては《アニメ化された小説はラノベ》というものがあります。案外同じ考えの人もいるかと推察しています。

 

脚本シリーズ・構成 鴨志田一!!

これがまずこの作品に注目したきっかけです。2012年にアニメ化された『さくら荘のペットな彼女』、現在10巻まで刊行している『青春ブタ野郎シリーズ』を代表とする電撃文庫の作家。

私の中で電撃文庫のラブコメ作家といえば鴨志田さんでしたので、『just because!』アニメ化が決まった時は驚きと歓喜で一杯でした。この調子で青春ブタ野郎アニメ化も決めてもらいたいです。(2018年秋にアニメ化し、大ヒットしましたね。)

 

さくら荘、青ブタ同様、恋愛ものであるこの作品。舞台は湘南。主人公である泉瑛太は高校三年生の冬に親の転勤を理由に福岡から神奈川に四年ぶりに戻ってくる。そこで中学校時代の同級生である親友の相馬陽斗、かつて淡い恋心を抱いていた夏目美緒と再会し、受験と過去と現在の恋愛をテーマにしたものとなっています。

まず目についたのは、作品の設定時期が高校三年の冬休み~三学期、これ非常に珍しいタイプなんですね。アニメ、特にラノベでよくある主人公の年齢設定としては高校一、二年が多い傾向にあります。なんせ物語が始まるところですからね、高校生活を描かないと高校生を舞台にした意味があまりありません。最終的にこの時期に入るということはよくあるのですが、この年齢設定が物語の最初というのは特殊かなと思いました。 

まあでも小説は一冊完結ですし、アニメの補完的な要素が多々見られるのでそういうことでもないかもしれません。

 

一方通行すぎる!?

物語前半の状況としてはまさにこれです。見事に恋愛の一方通行でした。少しもどかしい気分になるのですが、これがまたリアリティを出していてとてもよかったです。

 

ヒロイン 夏目美緒

小説では彼女の良さが際立っていたように思います。彼女の心理描写が明かされたのが主な要因です。ツンデレというか、瑛太に対する夏目美緒の冷めた感じがたまらなく好きでした。言動と心がどこか噛み合っていなく、それでも徐々に自分の気持ちの変化に素直になっていくところがまた良かったです。後半、瑛太視点が目立ち、彼女の心理描写が少なかったのが一つ個人的には惜しかったです。

 

瑛太の主人公度

前半はまるでモブキャラのように他人の恋愛を傍から眺める傍観者のようでした。ですが物語中盤から終盤にかけて、もう一人のヒロイン小宮恵那の登場もあり、主人公感が出てきてかっこよかったです。ちょっとアレな(怖ぇよ!!と言いたくなる)部分もあるのですが、それも彼の良さだと思います。

 

小説の立ち位置

小説は泉瑛太と夏目美緒の二人の視点で書かれるものとなっていて、アニメでは三人称の群像劇、それぞれの場面に応じて切り替えていく感じになっています。前述したように一応《原作》小説とはなっていますが、あくまでもアニメの補完ですので、小説単体だと物足りない感はあると思います。(アニメではあった場面のカットが小説では多くみられます。)それでもアニメではわからなかった二人のキャラクターの心理描写を知ることで、より楽しめる作品となっていると思います。

ですのでまだアニメしか見てないという方は、ぜひこの小説を手に取ってみることをお勧めします。結末を知りたくないという方はアニメ視聴後に読んでみてはいかがでしょうか。

 

Just Because! が見られる動画配信サービス(2020年9月現在)

U-next、hulu、FOD、バンダイチャンネル、dアニメストア

 

 この記事は3年前のものを加筆、修正したものです。